浦沢 直樹 | 小学館
パイナップルARMY
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STORY
かつては傭兵として世界各国で戦ってきた戦闘のプロフェッショナル、ジェド・豪士。
腕利きの傭兵の名をあげれば必ず彼の名前があがるほどの実力保持者だが、ある戦場を最後にその世界からぷっつりと姿を消してしまった。
そして現在、彼はCMA(民間軍事援助組織)の戦闘インストラクターとして依頼を受けていたのだ。彼は訪れるさまざまな依頼主に自らの体験を生かした戦闘技術を伝授する。戦いの世界から姿を消したとはいえ、彼の実力を知る者は多く、時として不本意な戦闘に巻き込まれ命を狙われる事もある。
戦争……人の命がもっとも安い場所。
戦いから戻っても豪士の戦いは消して終われない。







CHARACTERS


      ごうし
ジェド・豪士
この物語の主人公。世界中の危険な戦場を渡り歩いてきた元、傭兵であり、現在は「CMA」に登録する超一流の戦闘インストラクター。各種重火器の取扱から各国部隊の実戦訓練の指導をもおこなう。また爆発物処理のプロでもある。
外見からしてもまったく普通の人間でありながら、周囲に気を配る事を欠かさない指導者としての意識は高い。自分に厳しい。
黒髪に黒目、容姿からみても間違いなく日系人である。だが、彼の出生生い立ちにおいてすべては謎。
性格は明るく、温厚。とっさの判断力はすばやいがあとはいたって普通。
「……恥ずべきは人間の尊厳を根こそぎ奪い取る、戦争や社会体制なのだ……ということを」


ジャネット
元、傭兵で超一流のスナイパー。
ブロンドの長髪でかなりの美人だが、彼女も複雑な過去を持っている。
初登場シーンでは、ウェディング姿で発砲してくれたなかなかに勇ましい女性である。とある戦場で豪士の部下として戦って以来のつきあいだ。
昔から豪士に好意を抱いているが、豪士が超野暮天なのでいまだに着かず離れずの関係にあるらしい。
「フフ……お嬢さんのロマンもたまには役に立つでしょ?」


オールビー・コーツ
豪士との初対面は、ベトナム・ケソンの戦い。以来、ある時は味方として、またある時は敵として、世界中の戦場で戦ってきた、豪士にとっては因縁深き『戦友』
アメリカ軍の士官クラスであり、ベトナム戦争の経験者。基本的に戦闘こそが彼にとっては日常である。戦いを求めてあらゆる場面に登場するため、仕事上豪士とバッティングする事も多い。かれもそれを狙っている節はあるのだが。
「……お手並み拝見といこうか、豪士」


ジェフリー伍長
褐色の肌をもつ、恋多き明るい青年。
豪士がアフリカで戦っていた時の部下である。A級ドライバーで、格闘技の天才。その格闘技も豪士によって指導されたようだ。
厄介事、揉め事が好きで、自ら渦中に飛び込んでいく性格。初登場も脱走してバイク一つ、身一つで飛び込んできた。意外に細かい事に気がつくところもある。
「少尉殿、遅くなりましたぁ!ジェフリー伍長、ただいま到着しましたっ!」


ちん

小柄な中国人(?)
南米時代からの豪士の部下。
アメリカ軍では並ぶ者のいないコンピュータ技術の専門家。戦術よりは、戦略に秀でた能力の持ち主で、豪士とはよくチェスで勝負したりしている。
「みなそろって楽しくやっているのに、私ひとり中南米いたくないよ」