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村枝 賢一 | 小学館
俺たちのフィールド
→ ネタバレコメント



STORY
主人公、高杉和也の成長を描くサッカーストーリー。
名プレーヤーだった父、貫一の突然の死。サッカーに幼い頃から関わってきた和也の人生を変える出来事に幼馴染の愛子と拓馬も戸惑う。大好きな父を失い、和也はサッカーから関わることを辞めた。

それから数年が経ち、高校生になった和也。
同じく高校生になった愛子と今では県大会の決勝トーナメントにまで駒を進めたサッカー部のエースストライカーとなった拓馬。二人とも和也に再びサッカーをしてほしいと願ってやまない。その証拠に拓馬は10番の背番号を開けて待っていた。
ある日、父、貫一の意志を受け継ぐと豪語する末次が和也の前に現れる。あの交通事故で父が命と引きかえに救った少年の成長した姿だった。今では無失点のゴールキーパーとして君臨し、決勝戦であたる対戦相手でもある。
あの日を境にサッカーを辞めた和也とあの日を境にサッカーを初めた末次。両者の戦いはPK戦となり、和也の数年ぶりのシュートで勝利をわけた。末次は試合に和也をひっぱりだし、決着をつけると宣言する。
戸惑いながらも拓馬と愛子に励まされ、サッカーと再会した。

高校選手権の全国大会では拓馬の母の再婚相手の息子と対戦し、苦戦しますが、乗り切り。タクローとの出会いもこの大会。
選手権を制覇した和也は、ふいにアルゼンチンへ留学。留学っていうか、殴りこみのようでしたが。
この地で、最強のライバル、ダミアン・ロペスと対峙、文化の違いや生活の違いなど苦戦苦戦を強いられるも満足の行く試合をして日本へ。
その頃日本にはJリーグが発足。日本中が燃え上がっていた。いろいろな誘いを断り、和也は父の所属していたJ2のヤマキ自工に無理やり入り、昇格にも乗らないチームメイトや上層部を相手に奮闘を開始する。自分の信念と共に走ることを止めない和也に周囲も触発されていった。

J1への昇格。そして、代表メンバー合宿への参加。
世界の強豪……そして、ワールドカップ。

父の背中を追いかけていたサッカー少年が、夢を追い求め、それを実現させるために四苦八苦しながらもがむしゃらに駆け抜けていく和也と彼を取り巻く家族、仲間達、そしてライバル。

どこまでも歩みを止めないその姿に、胸が熱くなることは間違いない。
和也の闘いは今なお、続いているのだ。







CHARACTERS


たかすぎ かずや
高杉 和也
サッカー小僧の主人公。父、貫一の背中を追い求めているサッカー一筋のサッカーバカ(笑)突然の父の死に一時期サッカーと距離を取っていたが、末次の挑戦によって復帰する。それからはただひたすらサッカーに熱中している。
思い込んだら一直線で、後先考えない言動をとる。アルゼンチンへの留学もヤマキ入りも唐突でした。
サッカーから離れている日常は、少しぼけっとした温和な青年。流行には疎く、サッカー以外に興味がないようだ。だが、一度サッカーに関われば人が変わるほどの冷静さと内に熱さを秘める。強敵と闘うことが楽しみ。彼の周りには自然と人が集まっていくタイプだ。
所属・さくら町キッカーズ→高校中退→ボカ・セントラル→ヤマキ自工→バンディッツ東京→フィオレンティーナ
「勝つんだ、絶対に。行くんだ!!フランスに!!負けるなんていう奴は、試合に出るな!!」


 きば   たくま
騎場 拓馬
和也の幼馴染。不遇な環境に育つも、サッカーを通してまっすぐと成長する。母親が幼い頃に家を出ているため、和也の母、晶子に構われると照れる。和也とは殴り合いができるほどの親友ぷりを発揮する。もともとは関西育ちの関西弁。
サッカーセンスは小学生の時から郡を抜いており、高校生では名を知られるストライカーになっていた。柔よく剛を制すタイプでサッカーテクニックは右に並ぶものがいないほど。
和也の父、貫一と国立競技場に侵入した際の約束を心に持ち続けていた。
所属・さくら町キッカーズ→高校中退→ヤマキ自工→バンディッツ東京→セレッソ大阪→アトレチコ・マドリー
「和也、おまえは敵にするよりも、味方にするほうがおっかない男かもな」


もりぐち あいこ
森口 愛子


和也と拓馬の幼馴染で男勝りの性格。二人を通してサッカーに深く関わっていた。明るく前向きな性分。和也に対して恋にも近い感情を持っているようだがなかなか本人も自覚してないようだ。
ワールドカップ編ではリポーターとして活躍。彼女の本音トークは好評だ。
「和也…………がんばれ」


すえつぐ こういちろう
末次 浩一郎

和也の父、貫一に命を救われ、サッカーと関わることになった。小さい頃は体格に恵まれなかったためにGKとしては並々ならない努力を強いられたようだ。高校生の時に和也と対峙し、サッカーのなんたるかを悟る。やがてヨーロッパに渡り、日本人としては初のACミランの正ゴールキーパーの座を掴む。
高校時代は多弁であったが、成長するにつれて口数は少なくなり落ち着いた感がある。
所属・高清水高校中退→ACミラン
「あんたの旦那にもらったこの生命は、もっともっとスゲェ力を持っているんだ。そのことをオレはどこまでも証明してみせる」


いその たくろう
磯野 拓郎

背は低いが、並ぶ者のいないほどの俊足の持ち主。「俺フィー」においての和みキャラ的な存在である。高校選手権の決勝で和也と闘った。その後、失恋のためにアルゼンチンに留学したりする。お惚けなところが目立つが、無類のサッカー好き。ただなんでもかんでも口に入れるのでたびたび食中りをおこすようだ。
所属・ 高校中退→ボカ・セントラル→ヤマキ自工→バンディッツ→→フィオレンティーナ
「サッカーして見せればよかタイ」

ダミアン・ロペス
アルゼンチン最強のストライカー。和也が留学時代に対峙した最強のライバルである。技術はもちろん気迫、精神力も飛び抜けている。アルゼンチン代表であり、世界で最強のストライカーとして名高い。
両親が日本人によって苦しい生活を強いられた少年時代があるため、極度の日本人嫌いだった。和也との対決も日本人だという理由からだったが、実際に闘うことによって考え方も変わっていった。かなりの妹想い。
和也と世界の舞台で闘うことを目標にハッパをかけに来たりするところは王者の余裕すら感じる。
所属・ボカ・セントラル→リーベル・パシフィック→インテル
「ち……勝負にこだわっちまったのは、オレのほうか」

エリサ・ロペス
ダミアンの妹で和也のファン。アルゼンチン留学中に知り合い、幾度となく闘う二人の対決を間近で見てきた。兄思いな分、和也との想いの間で悩んだようだ。明るくて良い子なのだが、若干口が悪い(笑)
「カズヤー!!ダミアンがボール破いてごめんねー」

リカルド・ゴードマン
アルゼンチンの正ゴールキーパー。和也が留学中に闘ったダミアン率いるチームのキャプテンでもあった。一見、お気楽で陽気なおじさんだが、瞬発力と跳躍力、そして判断力をもほぼ完璧に兼ね備えた無敵のキーパーだ。鼻歌交じりにセーブしたりする暢気な態度にはさすがのダミアンもあきれているようだが、実力は認めている。
和也には2670分無失点記録を破られた。良き保護者のような役割も担っている。
所属・リーベル・パシフィック
「くっそおおー!!ぶっ止まっちまったぜーーー無失点記録!!!!ケッコー緊張感あって楽しかったのによーーーっ!!!」


 いぶ けんすけ
伊武 剣輔

日本が誇るエースストライカー。ヴェルディに所属し、日本代表。
日本サッカーの先駆け的な存在。個人的にはヴェルディ時代の「三浦氏」のイメージです。好きなんで(照)
若い頃にブラジルへ留学していた経験をもつ。国際試合にも何度となく参加。世界に知られた名前である。性格は我侭。だか、実力はピカ一。破天荒なことも構わず行うところは、さすが元祖サッカーバカ。強くなるためのサッカーを目指してリザーブドックスを作った時にはビックリでしたが、この人ならばやりかねない、と。 
所属・ヴェルディ川崎
「バァカが……オレはストライカーなんだよ」


郷間 秀敏
高校時代のFW。和也が復活する試合で拓馬とツートップを張っていた。口は悪いが根は良い先輩。

松戸屋 忍
拓馬の母の再婚相手の息子。高校選手権で対戦した。拓馬のプレーを尊敬していて、本人の知らない癖を見抜き、ゲームを支配する。明るくて母思いの好青年。

時任 あきら
和也と拓郎をアルゼンチンに誘ったフリーカメラマン。美人さんだが、気は強く。ヘビースモーカー。

時任 大輔
あきらの兄でアルゼンチンのクラブチーム、ボカ・セントラルの4軍コーチ。片目負傷のため、飲んだくれていたが和也たちの活躍により現在禁酒中。実は名プレーヤーだった。

ミゲーレ
ボカ・セントラルの中心的な存在。時任大輔と同期らしい。和也と拓郎の才覚を見抜き、チームで孤立しそうな二人をフォローしてまわる。膝の調子があまり良くないが、育成の立場も考えている。

間 慶悟
ヤマキ自工の正GK。巨漢でパワフル。頼りになるが意外と控えめな性格。

石川 亨
和也の父、貫一とプレーをしていたヤマキの司令塔。苦労人で、ヤマキの建て直しを奮闘していた。アルゼンチンから帰国した和也とともにヤマキサッカーの再建に奮闘する。

寺本 徳二
福岡第三工業高校出身。選手権で活躍するも和也と拓郎がアルゼンチンへ留学してしまったために、ある種の逆恨みをもっている。巨漢に加えて存在力の大きな豪快なプレーが得意技。拓郎と良いコンビかもしれない。
所属・福岡第三工業高校→博多デルフィネス→ドイツ ブンデスリーガ ドルトムント

槌矢 郡司
狐目の飄々とした態度で翻弄するサイドディフェンス。ファールギリギリの際どいプレーも臆さずこなす職人的なプレーヤー。人一倍負けず嫌いだがそれを他人に知られるのを良しとしない。人知れずサッカーに対する情熱は熱い。
所属・博多デルフィネス→ブンデスリーガ ドルトムント

国分 烈
フリューゲルス所属のFW。ワールドカップ出場を勝ち取るために伊武によって集められた若手の一人。リザーブ・ドックズの俊足。伊武を尊敬しているめっぽう足にだけは自信のあるプレーヤー。
所属・フリューゲルス→フェイエノールト

尼崎 香太郎
パープルサンガ所属のMF。リザーブ・ドックズの一員。一見女性と見間違えんばかりの華奢な感じだが負けず嫌いの一流選手。実家が日本舞踊の家元でリズム感のあるプレーが特徴。京都弁のため、微妙におっとりとしている。
所属・京都パープルサンガ→モナコ

濱田 英二
マリノスのMFでリザーブ・ドックズの一員。物静かで口数は極端に少ないが、プレーはインターセプトなどの流れを読んだ対応が特徴。周囲をよく見ていて正確なパスは頼りになる。拓郎と良いコンビ。
所属・マリノス→モンテディオ山形

緑川 かおる
ヴェルディ所属のFW。根性はあるものの面倒くさがりな性格。女性やマスコミには目がなくしゃべりだしたら止まらない。
所属・ヴェルディ→パルメイス

レジャストロニーク・ユーリ
通称ニーク。バンディッツにやってきた外国人プレーヤーだが、祖国ソ連が崩壊、ロシアとウズベキスタンとの間で揺れる。日本へは恋人を探しにやってきた。最初は寡黙で他人を寄せ付けない雰囲気だったが、実際はチーム思いの良いヤツ。

アヴドゥル・アルハサリ
サウジアラビア代表の若きホープだが、プライドが山のように高い。時任あきらと賭けを始めたところをみるとギャンブラーでもあるようだ。左利きのため、間合いの感覚に苦しむも和也によって打ち破られる。ワールドカップ予選ではフリーキックのスペシャリストとし再戦した。
 
collection of words ネタバレ有
貫一 「なあー二人とも。日本のサッカーがプロ化されて『Jリーグ』になるの知ってるか?おまえらどうせめざすならプロだよな。そん時は俺たち三人組んで国立でプレイしようぜ」
和也 「スエツグ……おまえがやってんのは、親父が教えたサッカーじゃないぜ」
和也 「百万回カットされてもいーだろうが!!俺あ百万と一回めにくるパスを待ってやるからよ」
拓馬 「ち……あいかわらず譲らねー男やな、テメーはよ。取られてやろうじゃねーか、百万回……後悔すんなよ和也」
和也 「するかよ」
拓郎 「負けん!!二番目のニーちゃんには負けん!!」
和也 「コノッ……拓郎ーーっ!!」
ダミアン 「ジャマなんだよ、日本人」
和也 「負けねえ……ダミアン・ロペス。テメーなんかに負けてやらねーぞ!!俺だってな、俺だってプロでやってこうってんだぜ!!キサマを破ってそいつで食ってみせる」