風に揺られて









「風に吹かれて、消えていくのさ…白い雲のように…」

「なんだ、古い歌だな」

「俺、結構好きだったんだよな、これ」

マコトは笑って歩き出した。自然とついていく自分のを足を内心苦笑する。ついついというべきか、当たり前のように追っていく。

「そういえば、お前って歌とか歌うのか?」

立ち止まらず振り返ってマコトが興味津々な顔を見せる。俺は真剣に思い出そうとしてみたが、すぐに結果ははじき出された。

「…記憶にないな」

少しだけあった間。マコトはそれに気づいたのか、小さく笑った。

「そういうと思った」

はははっ…と笑い声がこぼれる。そうしてみせるマコトの笑顔がどこか日がさしたようにまぶしく見えた。まんざら悪くもない。

「なら聞くな」

呆れたように呟いて見せた。マコトは悪戯の成功したガキのような顔で笑って、また歩くスピードを速める。


見上げた空には雲が静かに流れていた。




呟き:リハビリ小説。猿岩石…でしたっけ?歌詞好きだなぁ。